NZCA ママさんCAのはてさて子育て 職場編

引き続き、教育方針的な話題ですが、今回は職場で、私が感じた事をお話したいと思います。


日本では、成長するにつれ、褒められる機会が減っていく様に思います。

小学生の頃は褒められることも多かったのに、中学、高校と進むうち、出来て当たり前、大学生、そして、成人ともなれば、逆に、こんな事も出来ないの?なんて責められるケースもありますね。

ここ、ニュージーランドでは違うんです。

学校では、生徒はほとんど毎日の様に褒められる機会があり、それは、小学生から大学生まで、ほとんど変わりません。


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私は今の職場で仕事していて、一度として褒められなかった日はありません。
自慢ではなく、そういう環境なんですね。

褒められる事は、本当に些細な事です。

常にギャレーが片付いているね、手早くしてくれて助かるよ、今日もハードワーカーだね、ナドナド、こちらとしては普段通りに毎回毎回こなしてるだけなのですが、ちょっとした事を褒められるのです。

人間、幾つになっても、褒められれば嬉しいものです。

働く人達が嬉しい気持ちで働けると、職場自体も良い雰囲気になっていきます。

日本でも最近、ある企業の取り組みで、お互いのことを褒め合うということを始めた結果、職場の雰囲気が良くなり、業績も上がったそうです。

褒めて人を育てる、成長する人のヒントみたいなものが、そこにある気がします。


NZCA ママさんCAのはてさて子育て 働くママ編

さて、働くお母さんのお話です。

 

でも今は日本でもイクメンなる言葉があるように、子育てに関して、男性の方々も多く関わるようになってきた今日この頃ですが、環境はまだまだ整っていないところが多いようです。

幼い子供はよく具合が悪くなり、そうすると働くお母さんは早退をするなりの対処をしなければなりません。そういったことに対しても、働くお母さんに対する理解が得られにくい環境があるようですね。

 

 

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{オークランドノースショアのマイランギベイ近くのビーチにて}

 

ニュージーランドでは、14歳未満の子供は、子供同士でのお留守番、または、一人でのお留守番をすることが、法律で禁止されています。

昼寝をしている間、小学生の子供達が自宅で遊んでいる間とかに、ちょっと近所のスーパーにまでお買い物になんてこともできません。

 

必ず14歳以上の誰かが一緒にいなくてはならないのです。

 

こういった不自由な点もありますが、働くお母さん、お父さんに対する理解がある環境は整っているように思います。

 

私の職場では年に5日ほど、家庭用特別休暇を申請することができます。これは子供が病気になってしまった場合、または、自宅で子供の世話をする人が病気になり、自分が出勤することが出来なくなってしまった場合に利用する特別有給休暇です。

もちろん、病院からの証明書などが必要となりますが、幼い子供がいる家庭には、とてもありがたい制度です。

 

年に5日の特別休暇では足りなかった場合、基本的に上司に相談の上、お休みを取ることも可能です。この場合、その期間は無給になることもあります。

 

それでも子供のためにお休みが取れるということは、働く両親にとって、ありがたいことなのです。

 

そして、お休みを取るにあたっても、誰からも嫌味を言われたり、また、嫌な顔をされたりすることもありません。少なくとも、私はそうでしたし、他の同僚などでも、そんな話は聞いたことがありません。

 

それどころか、励ましのお言葉をいただいたりしました。

 

今のこの客室乗務員の仕事は長女が3歳の時から始まり、その後、次女が生まれて、一年弱の育児休暇もいただきました。

 

その後、職場に復帰したは良いものの、保育園に預けた次女は、周囲の子供達から病気をよくもらい、本当によくお休みをいただいていたことを思い出します。

 

今や、長女は15歳、次女は10歳、具合が悪くなることも少なくなり、子供達だけで自宅でのお留守番もできます。

 

夫は子供が生まれた当初から、仕事をしながらもイクメンで、育児に関与し、最大の支援者として活躍してもらっていますが、子供達が幼い当時は、会社の上司や、その他、色々な方からサポートをしていただきました。

 

本当にありがたかったと、今でもしみじみ思うのです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

NZCA ママさんCAのはてさて子育て 学校編

前回はお稽古事に見られる、人の育て方について触れました。

 

今回は、学校についてです。

 

学校でも、生徒の良いところを見つけ、褒めてその長所を伸ばしていくと言う教育方針のようです。

 

長女は現在ハイスクールに通い、次女は小学校に通っています。

 

次女の小学校での保護者懇談はもとより、長女のハイスクールの保護者懇談でも、褒められなかったことは一度もありません。

 

その時の成績が振るわなかったとしても、他のがんばったところを見つけて褒めてくださるのです。

 

学校の保護者懇談では、だいたいの場合は子供は保護者と一緒に懇談に参加します。

 

子供にとっても、親にとっても、先生から学校での生活において、子供のことを褒めてもらうのは嬉しいものです。

 

それがどんなに些細な事でもです。

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日本の教育をずっと受けてきた私にとっては、子供たちを褒めて育てると言うことは不得手で、このニュージーランド式教育方針はとてもありがたく思っています。

 

このニュージーランド式教育方針が長いせいか、我が家の娘達は、たまに自信過剰なのではと思うほど、「私は〇〇はできると思うから」と始める前から口走ることがあります。

 

私が子供の頃、自分の周りでも、こんな風に自信たっぷりに言う子供は記憶にありません。

 

日本の風習らしく、あまり目立たぬよう、自信があってもそれを前面に出さず、控えめにしている子供が多かったように思います。

 

こちらの学校の参観に行くと、どの子も自信たっぷりに自分の作品を紹介してくれたりします。

 

きっとどの生徒も先生から太鼓判を押されて、自分の作品は素晴らしいのだと自信を持って言えるからなのでしょうね。

 

こういう教育があるのだなぁと、違う教育で育ってきた私には、羨ましくあり、また母としてはありがたい限りなのです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

NZCA ママさんCAの子育てはてさて お稽古事編


我が家の娘たちはダンスを習っております。長女は習い始めてから12年になり、次女は習い始めてから 6年になります。


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年に1度、習っているバレエやタップダンスのグレードテストと呼ばれる試験があります。


このグレード試験を経て、レベルが上がっていくわけですが、日本のお稽古事を知っている私からすると、あまりにもゆる〜い感じなのです。


試験官の先生は、お隣の国のオーストラリアからわざわざいらしていただいているにもかかわらず、娘たちの練習量は限りなく少なく、こんなのでいいんだろうかと思う出来で試験に臨むのです。


試験が終わり、しばらくすると、手書きのコメントが書かれた賞状が、グレードを示すバッジとともに送られてきます。


その手書きのコメント欄には、技術的な指摘がされてはいるものの、娘達がいかに素敵だったかと言うコメントがたくさん書かれてあるのです。


Lovely presentation

Well done

Beautiful smile

Good thinking 


ナドナド


どんなに下手でも、技術的に未熟でも、わずかな良い点を見つけて、最大限に褒めてくださるのです。


欠点を指摘する、辛辣なコメントはないのです。


今はわかりませんが、その昔、私が習い事をしていたときの先生は、欠点や未熟な点を常に指摘され、そこを直していくと褒められる(いつもかも褒められるわけでもない)という感じでした。


娘達は幼い頃からダンスを続けておりますが、辞めたいと言ったことはありません。


楽しく、また自信をつけさせながらのレッスンだからなのでしょうか。


褒められると伸びるとは良く聞きますが、それをここニュージーランドでは実践しているのだなぁと思うのです。









NZCA ママさんCA はてさて子育て


今回はちょっと寄り道で、子育てのお話です。


私には娘が二人おります。二人ともニュージーランド生まれ、ニュージーランド育ちです。



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ニュージーランド流子育ては、良くも悪くも、のんびりと言った感じでしょうか。


私がとても感心するのは、何をしても、良い所を見つけて、褒めてくれるところです。


保育園、幼稚園、学校、職場でさえ、人を褒めて育てる風習があります。


教育は、それぞれの国の、それぞれのやり方もあるでしょう。


ニュージーランド流は、私はかなり学ぶ所が多いと思っています。


具体例に関しては、また次回に。

NZCAの日々つれづれ 憧れのCAになりたい!その7


さて、ここまできて、キャビンアテンダントは保安要員という話はもうお腹いっぱいという感じでしょうか。

 

そうですね、ほとんどの方が認識されている通り、日々の乗務では、お食事やお飲物などのサービスがメインになります。

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飛行機で旅行をされる方の大半が、このお食事やお飲物を楽しみにされていらっしゃるのは言わずもがなです。

 

私たちキャビンアテンダントは、お客様にできるだけ美味しく、そして、楽しんで召し上がっていただくお手伝いをするわけです。

 

こうしたサービスも、もちろん喜んでさせて頂きたいのですが、これがまた、人間なので、そうはいかない時もあるのです。

 

お食事やお飲物のサービスをさせていただく時間には限りがあります。ご搭乗されるクラスにもよるかもしれませんが、やはり離陸前には限られたものしかできず、また、着陸30分前の機長のアナウンスがされる頃には、全てのものを着陸に向けて片付けなければならないので、難しいのです。

 

日帰り便のサービスでは、片道2時間半という飛行時間も珍しくありません。その中で、お食事とお飲物のサービスを完結させるためには、かなり忙しくなります。

 

お食事のサービスの最中には、頼まれたお飲物などにも、余裕の笑顔で対応していても、着陸の時間が近づくにつれ、その表情は徐々に険しく、引きつった笑顔になってきます。

 

着陸まで片付ける作業の一つとして、使用しなかったお酒類(ワインやシャンパン、ウィスキーやジンなどのスピリッツ)を記録し、閉める作業があります。

 

この閉める作業の途中、または、数え終わって記録してしまった後などに「バーボンコーク一杯」とか、「赤ワインください」なんて言われると‥‥も〜大変!!

 

返す言葉は「かしこまりました、着陸間際ですので、これで最後になります」とニッコリですが、その裏側で『私が今、何をしてるかわからんのんか(まあ、わからないでしょうね〜)あと30分で着陸なんやし、大人しく座っとらんかい!』などと悪態をつくことにもなりかねません。

 

この手のことは同業者の方なら、あるあるネタではないでしょうか。

 

お客様に快適に機内で過ごしていただけるように、志だけは高く持っているつもりでおも、やはりそこは人間なので、顔にこそ出しませんが(うっかり出ている時もある?)感情が先走ってしまうことがあるんですね。

 

まだまだ未熟者ということでご容赦いただきたく。

 

 

 

 

 

 

 

 

NZCAの日々つれづれ 憧れのCAになりたい!その6

私たち客室乗務員が保安要員として乗務しているということは、以前にもお話しました。

 

前回の急病人の対応と重なる部分がありますが、具合の悪い方を出さないよう未然に防ぐのも、私たちの仕事の一部です。

 

未然に防ぐ?って、どういうこと?と思われるかもしれません。

 

近年、食物アレルギーの方が増えました。日本では学校給食で、アレルギーの児童の対策をされていらっしゃいますね。

 

機内でも同様に、機内特別食(スペシャルミール)という名前で、低アレルゲンのお食事を提供し、可能な限りの対応をしています。

 

機内特別食(スペシャルミール)とは?

医療、宗教、その他特殊な理由での食事制限(菜食主義など)をされていらっしゃる方のためにご用意する機内食です。航空会社により、対応している特別食は異なります。

 

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また、アレルギー用とはいえ低アレルゲンで、全くアレルギー物質を使用していないわけではないため、重度のアレルギーの方には適しておりません。機内食は世界各国のケータリング会社により提供されており、すべての調理器具や材料からアレルギー物質を消すことが不可能だからです。

 

特にピーナツアレルギーの方は、食べなくても、直接触れたりするだけで重篤な症状(アレルギー症状による呼吸困難など)になりやすい傾向にあります。

 

私は、ピーナツアレルギーのお子様とご一緒のご家族がご搭乗された際、周囲のお客様全員に、ピーナツをお持ちかどうかを確認し、もし持っていらっしゃったら、決して外には出さないように、一人一人にお願いしたことがあります。

 

そんなことで?と思われる方もいらっしゃるかもしれませんね。

 

でも、いらっしゃったんです。そのアレルギーの真後ろの座席の方がピーナツをお持ちだったのです。もし、その真後ろのお客様が、なにも知らずにピーナツを召し上がったりしたら‥‥想像しただけでも恐ろしいです。

 

一人でも具合の悪い方を出さないように未然に防ぎ、お客様に安心して空の旅を楽しんでいただく‥‥やはり保安要員なんですね〜。