NZCAの日々つれづれ CAになるまでの道のり その3


前回のブログでは、機内通訳として採用をされた際の詳細について、お話させていただきました。

 

もう採用されたという成功のお話だったから、これでおしまいなんじゃ‥‥と思われた方。


すでにお気づきかどうかはわかりませんが、まだこの時点では [機内通訳] として採用されたのであり、[キャビンアテンダント] となっているわけではありません。


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つまり、私がキャビンアテンダント(客室乗務員)として働き始めるまでの道のりがまだあるわけなのです。

 

ここで(機内通訳)と(キャビンアテンダント)の違いを説明させていただきますね。

 

機内通訳もキャビンアテンダントも、制服を着て機内で働いているから、同じなんでしょう?とお考えの方が多いのですが、それがどうしてどうして、役割が違うのです。

 

以前のブログでも書きましたが、キャビンアテンダントは基本的に保安要員です。緊急時の訓練を受け、試験に合格しないと、採用されたとしても、キャビンアテンダントとしては働くことができません。

 

一方、機内通訳はサービス要員なのです。緊急時の訓練を基本的には受ける必要がなく、採用されれば、機内通訳として働くことができます。試験に合格する訓練ではなく、一通りの座学での講習を受け、緊急時に日本語の機内アナウンスをすることだけが必要となります。

 

機内通訳は、その国の言葉(英語だけとは限りません)使ってのコミュニケーションが取れない乗客の方々のために、お客様と本国乗務員との間にたっての通訳、日本語での機内アナウンス、入国書類のお手伝いや、機内サービスの説明などが主なお仕事になります。

 

その航空会社にもよりますが、機内通訳とキャビンアテンダントの役割をきちんと分けているところでは、水一杯をお客様にお持ちするのに、機内通訳にお客様がお願いしても、機内通訳がお客様に直接持っていくのではなく、本国乗務員に機内通訳が頼み、本国乗務員がお水をお客様に持っていく、なんていう少々複雑な段階を踏んでのサービスになります。

 

役割が違うことを示すため、機内通訳とキャビンアテンダントの制服を変えている航空会社もあります。

 

私が入社したニュージーランド航空は、その線引きが大変ゆるく、最初こそ制服も本国乗務員の方々とは違いましたが、サービスを手伝ってくれるなら大歓迎!という環境だったので、ミールサービスや免税販売等の機内サービスにも携わりました。

 

そのうち、制服も本国乗務員の方と同じになり、機内全体(ファーストクラスからエコノミークラスまで)で働いていたので、乗客の方々には、キャビンアテンダントとしてみていただいていたと思いますし、自分も機内通訳とキャビンアテンダントとの違いという意識はなく、とても楽しく仕事をさせていただいていました。

 

機内通訳として5年ほど働いたのですが、会社の事情により、機内通訳が廃止されることとなり、ニュージーランド航空を辞めなくてはいけなくなってしまったのです。

 

この続きは、また次回に。